衆議院経済産業委員会 ()

○谷畑委員 おはようございます。自由民主党の谷畑孝でございます。
海江田大臣も、菅内閣が発足をして、この一年間というのは、政治家でいえば十年あるいは二十年の経験をわずか一年で経験された、私はそのように思います。とりわけ三月十一日の大震災、それから福島における原発事故。同時に、未曾有の円高。そして、日本の経済が二十年間足踏みをして、そういう状況にあって、私はお隣の韓国へよく国際会議に行きますけれども、一九九〇年代の後半、あの金融の破綻からよみがえって、産業の再編成をして、どこの国よりも自由貿易協定をしっかりと結んで、そして常に景気回復を実現している。それに比べて日本は、閉塞感、しかも景気は一向に回復しない、こういう状況だと思うんですね。
特に、海江田大臣は、環太平洋パートナーシップ協定を実現するということで大畠前大臣から交代をしてきたわけであります。そういう状況の中で、私は率直に言うて、経済産業省はほんまにもう解体しているんじゃないかと。日本の経済を、どこの省庁が責任を持って旗を振るのか。これは厚生労働省がやるんですか、外務省がやるんですか。日本の経済をどこの省が責任を持って発展させるのか。
そういうことは、多分、海江田大臣は、この一年間の中で、人にはいろいろ言えないものがあったのではないか、私はそう思うんですね。今回のこの法案でも、菅総理が、私の顔を見たくなけりゃこの法案を一日も早く通してくださいと。こんなばかなことを、我々は、顔が見たくないとかあるとか、そういうことじゃなくて、この再生エネルギーが大事だから十八時間以上かけてこれを審議しているわけなんですね。そういうことで、海江田大臣は、本当に人間性を感じますし、すばらしい大臣だと私も思っております。
この一年間の経験の中で、経済産業省を今後どう立て直していくのか。次はまた海江田大臣であるのかないのかよくわかりませんけれども、今後の経済産業省の行く末、しっかりと柱を立ててやっていかないと、国民から信頼を得ることはできない。そういうことで、長く苦労をされた海江田大臣に、経済産業省の今日の直面した状況、円高の問題等を含めて、しっかりとした決意と方向性をお示し願いたいと思います。

○海江田国務大臣 おはようございます。
本当に谷畑委員には、この経済産業省の仕事に対して、経済産業省の仕事というより日本経済に対して、種々御高見をお聞かせいただきましてありがとうございました。心から感謝を申し上げます。
私も、ことしの一月でございますから、まだ一年はたっておりませんが、まさに疾風怒濤の半年余りであった、そういう思いを大変強くしております。
三月十一日の大震災、そして、それによる東京電力の福島第一原子力発電所の事故が起きるまでは、本来の経済産業省の業務、任務に当たることができたわけでございますが、未曾有の大震災、そして、本当にあってはならない大事故ということでございますので、この数カ月はそちらに没頭してしまいまして、経済産業省の本来の仕事、今委員から御指摘のありました、日本の経済を前に向かってしっかりと引っ張っていくということができなかった。
あるいはこれは私がお話をするより委員が一番御存じで、いろいろな提案もいただきました。やはり、日本の経済の中で、中小企業のあり方の問題、そういった問題に当然経済産業省として力を尽くしていかなければいけないわけでございますが、なかなかそれが十分できなかったというのが私は本当に大変残念なところであります。
そして、今委員からも御指摘がありました、日本が内向きになっている、そして、日本が内向きになっている間にも世界は動いているわけでございますから、私どもは、そのおくれというものにこれから懸命になって取り組んでいかなければいけない、かように考えております。
余り長くお話をしましても、委員の持ち時間は短い時間でございますから、このぐらいにいたしますが、今後ともどうぞよろしく御指導をお願い申し上げます。

○谷畑委員 それで、聞くところによりますと、民主党の代表選挙が二十九日、そして、新しい日本のリーダー、総理大臣が三十一日に決まっていくだろう、こういうように言われています。
もちろん、民主党さんということでありますから、私どもがそこで論評する問題ではないと思いますけれども、鳩山政権から菅政権、そして三度目と。一回政権をかえたらと大変な国民の期待をいただいて、もうはや三人目の党首選挙をやるという、こういう中で国民の皆さんも非常に注視をしておるんじゃないかと思います。
そこで、この経済産業委員会でも非常に頑張ってこられた海江田大臣が、党首選挙に出る、こういうことをお聞きするわけですけれども、きょうは、海江田大臣が鍛えられた、しかも涙も流され、いろいろな人生模様があり、官邸からははしごも外された、いろいろとあった委員会ですけれども、ぜひ一言、決意というのか、出るなら出ると、ひとつ気持ちをお聞きしたい、こう思います。

○海江田国務大臣 これは政党の中のことでございますので……。ただ、政党の中ではありますけれども、今民主党は与党を預からせていただいておりますので、それは政党の党首を選ぶ選挙ではなくて日本国の総理大臣を選ぶ選挙だ。そういう気構えで、きょうここに委員として参加をしている皆さんも、そういう気構えで恐らく一票を投じられるのではないだろうかというふうに思っております。
私もそう思っております。

○谷畑委員 わかりました。まあ、よくわからぬところもあるんですけれども、立候補される、こういうように思います。大いに頑張っていただきたい、このように思います。
さて、再生可能エネルギーの買い取り法案の審議に入ります。
まず冒頭に、この法案の背景ですが、これも参考人の委員会のときに私も発言したんですけれども、二〇三〇年には再生エネルギーというものを二〇%をめどに持っていくんだ、あるいは日本の原発を五三%にしていくんだ、それはもちろんCO2、一九九〇年対比で二五%、それを実現していくためにも非化石燃料というのをふやしていく、そういう道筋の中にこの法案があったわけですね。
私は思うんですけれども、これだけの大きい国で、経済大国の日本で、エネルギーというのは基本的なことであります、エネルギーなくして産業を支えることはできるはずがないわけであります。私は、そういう意味では、総合的エネルギー政策とこの再生可能エネルギーとがきっちりドッキングして、いわゆるベストミックスという形の中でこそ、国民にも説得できるし、方向がなきゃならぬ。それを菅総理はこれは白紙だと言ったわけですから、白紙でこの再生可能エネルギーだけが走っているということなんですね。
だから、ぜひ早急に、この白紙というものから一歩踏み出してどうベストミックスにしていくのか、そういう点をしっかりしないと。例えば天然ガスにしようとするんだったら、天然ガスの国際的戦略を持って、パイプラインを含めて、ロシアから引くとか、そういういろいろな戦略を持たないと、行き当たりばったりでは私はいかぬと思います。
これは、一言だけ、どういう考え方を持っておられるか、お聞きします。

○海江田国務大臣 谷畑委員御指摘のように、そもそも、昨年の、一昨年になりますか、エネルギー基本計画を決められまして、その中で今委員御指摘のような数字もあったわけでございますが、今般の東京電力福島第一発電所の事故もあって、原子力の依存を五三%というのはもう到底無理だ、これはすべての委員あるいは国民の理解をするところになりました。
では、それが何%なのかということはまだ決まっておりませんが、その中で原子力のエネルギーが減った分をどこから持ってこなければいけないか。もちろん、足元の課題を見れば、これは火力の問題でありますとか、LNGの問題でありますとか、石炭火力でありますとか、そういったエネルギー源に頼るということもありますが、中長期的に見まして、どこをふやさなければいけないかということで考えれば、やはり今御審議いただいております再生可能エネルギーをふやしていかなければいけないということは、これは多くの方が理解をしていただけるところだろうと思いますので、その意味では、それこそエネルギー基本計画が何%、何%、何%と数字はまだ入っておりませんが、方向性においては、今、この議会でこの法案について御審議をいただき、成立をさせていただくということは決して間違っていない、そう考えております。

○谷畑委員 もう時間がなくなってきましたので、あと一言。
この法案、ずっと私も審議に参加して、一番大事なのは、どういう価格でこれを買い取るか、それからどういう期間か、これに尽きますよね。高過ぎたら消費者と産業界にサーチャージで行くだけで大変だし、低過ぎたら新しい再生エネルギーをやろうかという人が参入できない。だから、ぜひこの価格については、第三者機関というのか、これがしっかり透明度を明らかにする、こういうことが大事だと思うんですね。
それともう一つ、サーチャージで上に乗せていくわけですから、とりわけ電力をたくさん使う多消費型、電炉だとかそういうところですね、ここはドイツでも減免をやっているということでありますから、ここはやはりしっかりと減免システムをつくり上げて空洞化を阻止する、こういうことが非常に大事だと思います。
一言だけお答えいただきまして、私は質問を終わります。

○海江田国務大臣 先ほどエネルギー基本計画を、一昨年と言いましたが、昨年でございますので。
それから、今お話がございましたけれども、幾つか論点がございまして、価格の決定を透明化するということは、もとより私どもも考えていたことでありますが、それをどうシステム的に保障していくかということで今御議論いただいたようなことになったということでございますので、それを尊重させていただきたいと思っております。
それから、サーチャージにつきましても、これは、本来私どもは、まず最初の導入でございますので、それぞれがその負担をお願いしたいということで申し上げておりました。これにつきましても、与党、野党の間で議論があったやに聞いております。先ほどの法案の修正もございますので、そういったものをしっかりと踏まえていきたい、こう考えております。

○谷畑委員 大臣には最後の質問だと思います。ありがとうございました。

○谷畑委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。
まず、案文を朗読いたします。
電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について遺漏なきを期すべきである。
一 再生可能エネルギー発電設備については、太陽光にあっては屋根用及び地上用(大規模・小規模)、風力にあっては洋上及び陸上など様々な形態があることに鑑み、エネルギーの種別、設備の規模等の設備の様々な態様に応じた調達価格の設定を行うこと。
二 本法の施行前より既存の設備を用いて再生可能エネルギー電気を供給する者が、本法施行後においても安定的な供給を継続することができるよう、新規参入者との公平性に配慮しつつ、必要な措置を講ずること。
三 電気事業者が、第五条第一項各号に基づいて特定供給者との接続を拒んだ場合においては、その理由について十分な説明をしなければならないものとすること。
四 再生可能エネルギー発電設備については、有害物質により人の健康に係る被害が生ずることのないよう、また、長期間にわたりその安全性等が確保されるよう、品質保証がなされていること、メンテナンス契約が締結されていることその他の厳格な基準を設けること。
五 太陽光パネル等の再生可能エネルギー発電設備については、これらの耐用年数経過後において大量の廃棄物の発生を防ぐ観点から、設備のリサイクルシステム構築等、早急に必要な措置を講ずること。
六 第十七条に規定する賦課金に係る特別措置に従い、費用負担調整機関が電気事業者に対し交付金を交付するために必要となる費用の財源に関しては、本法の施行の状況等を勘案し、電源開発促進税を充てること等についても検討すること。
七 賦課金の負担が、中小企業及び低所得者に対して過重なものとならないよう、省エネに係る補助金等を活用する等、必要な措置を講ずること。
八 再生可能エネルギー発電設備を用いた発電への参入促進が図られるよう、再生可能エネルギー発電設備を用いた者の利便性の向上を図るため、土地利用、建築物等に関する規制に係る手続きの簡素化及び対応窓口を一本化する等の措置を講ずるとともに、ADRの制度化を含めた関係者の権利調整のための措置について検討すること。
九 住宅用の太陽光発電設備の一層の普及を図るため、更なる支援策を検討すること。
十 地域活性化を図る観点から、地域の特性を生かした再生可能エネルギー電気(バイオマス、水力等)の供給が促進されるよう必要な措置を講ずること。
十一 国民の再生可能エネルギー発電設備への投資が促進されるよう、市民ファンド等の設立を支援すること。
十二 エネルギーの安定的かつ適切な供給を確保するとともに、再生可能エネルギー源を変換して得られる電気の利用に伴う電気の使用者の負担を軽減するため、発送配電の分離、東西周波数の統一、総括原価方式の見直し等の措置も含め、幅広く検討を進めること。
十三 再生可能エネルギー電気の利用の拡大が促進されるよう、スマートグリッドの構築、蓄電池等の省エネ技術の開発及びその普及、高圧高容量直流送電線の整備等に向けて官民の役割分担、協力体制の構築等、必要な措置を講ずるよう努めること。
十四 東日本大震災により著しい被害を受けた地域において、同震災の発生後この法律の施行前に、電気の供給力の強化に資するように開始された再生可能エネルギー電気の供給については、適切な配慮を行うものとすること。
十五 附則第九条に定める政令については、被災者生活再建支援法、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律等に基づく支援の考え方を踏まえつつ、東日本大震災による被災者の支援のために適切かつ実施可能な範囲を設定するものとすること。
十六 再生可能エネルギー発電設備の早期の導入促進を図るため、税制上の措置等を速やかに検討すること。
以上であります。
附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。